多読をするならGRとLR〜英語多読のキホン(2)
2013年02月06日 17:18
| 英語多読のキホン
英語多読完全ブックガイド[改訂第4版]
多読を続けるために重要なこととは?
英語の勉強法のひとつとして、今では広く知られるようになった多読について基本的な概要を解説したいと思います。今回は、多読用の本として最適なGradedReaders(GR)とLeveledReaders(LR)について解説します。
多読を続けていくために、最も重要な事ってなんでしょうか?根気?時間の確保?いえいえ、多読を続けていくために最も重要な事とは、やさしく読めて面白い!と思える本がたくさん充実している事、だと思いませんか?
GradedReaders(GR)とLeveledReaders(LR)
多読を続ける肝は、なんといっても多読を勉強だとは思わずに、シンプルに読書を楽しむことです。そのためには、面白い本がなければなりません。世の中にもちろん洋書はたくさんありますが、通常の洋書は多読で使うには難しすぎます。当然ですよね。普通の洋書は英語を母語とする人たちが読む事を想定して作られたものです。
そこで、GradedReaders(GR)やLeveledReaders(LR)と呼ばれる本の登場です。GRもLRも多読を行うのにとても最適な本です。GRは、主に英語を学国語として学ぶ人向けに提供されているやさしい洋書です。一方、LRは英語を母語とする子供向けに提供されている本のことです。GRとLRの区分はあいまいなケースもありますが、主に次のような特徴があります。
GradedReaders(GR)とは?
先に説明した通り、GRは英語を学ぶ外国人向けの本です。子供でも読めますが、基本的には大人が読むためのラインナップとなっています。例えば、誰もが知っているような文学的な名作や、映画化もされるようなベストセラー作品も充実していて、大人でも興味を惹かれて楽しく読むことができるような本が多いです。
ちなみに、それらの本は、原作本よりもやさしい英語にリライトされている事が多く、英語学習者への細かな配慮が為されています。また、GRでは使われる単語や文法がレベルごとに厳密に決められています。学習者のレベルにあわせて、最適な本が選べるようになっています。
有名なGRのシリーズとしてはPenguin Readers(ペンギンリーダーズ)やOxford Bookworms(オックスフォードブックワームズ)、Macmillan Guided Readers(マクミランガイデッドリーダーズ)、Cambridge English Readers(ケンブリッジイングリッシュリーダーズ)などがあります。
LeveledReaders(LR)とは?
LRは、英語を母語とする子供向けの本であることから、内容的は絵本に近いものが多いです。GRの初心者レベルのものよりも、さらに平易な英語で書かれているものもあるので、GRよりももっとすらすら読める本からスタートしたいという方には最適です。もちろん子供さんが多読に取り組まれるにあたっては、このLRが大活躍します。
また実はGRに比べて、LRは出てくる単語の種類が多いです。GRは英語学習者向けに出てくる単語を絞られていますが、LRは子供向けとはいえ英語を母語とする人が読むための物なので、英語圏で一般的に使われる(でも外国人の英語学習者には馴染みのない)様々な英単語がひょっこり出てきます。とはいえ、イラストなども豊富なので難しくなく楽しみながら読み進められます。
有名なLRのシリーズとしては、Oxford Reading Tree(オクスフォードリーディングツリー)、 Longman Literacy Land(ロングマンリテラシーランド)などがあります。
大人の多読にはGradedReaders(GR)から
子供さんの多読にはLRから始められると最適だと思いますが、大人が多読を始めるにあたってはひとまずGradedReaders(GR)を手にとってみるのがよいかなと思います。最も簡単なレベルのものでも、中学1年生ぐらいで学ぶ英語を知っていれば、すらすらと読み進められると思います。
GRもLRもさまざまなレーベル(出版社)からシリーズで刊行されています。それぞれの特徴も含めて、また今度紹介したいと思います。
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